子供には発達のスピードがあります。
ハイハイやつかまり立ち、立つ、歩くなどの目に見える発達はわかりやすいのでいいのですが、目に見えない発達があります。
「目に見えない発達」を大人が理解しておく
他人への配慮、迷惑をかけない、状況を察する(外では大声を出さない等)、我慢する・・・などなど
こういう他の人や状況への配慮ってけっこう難しいことなんです。
大人同士なら常識としてやっていますから、ついついかなり小さな子にも求めてしまいがちです。
でも、まだそこまで脳が発達していないのですが、見えないことだから「まだできる時期じゃない」ということが親もわからずついつい怒ってしまうんですね。
もちろん、将来的にはできるようになったほうがいいことなので教えることは大事ですが、この時期にできないことを怒るのはちょっと違います。それってまだハイハイの赤ちゃんに「ちゃんと歩きなさい!」と怒るようなものです。みんなまだ全然早い段階で怒ってしまうんです。
他人への配慮って大人でもできない人がいるくらいですからね。そうならないように時期が来たら教えることは大事ですが、あまり早い時期に怒られるのは子供はかわいそうです。
言葉の理解は否定語や条件付きは難しいことを頭に入れておく
言葉の理解なら、最初は「ママ」「ミルク」「ごはん」「絵本」などの単語から理解をはじめるのに、大人はついつい「ダメ」などの否定語や「これはいい」「これはダメ」など状況によって変わるという難しいことを理解できる前提で話してしまいます。
条件付きというのは、家では大丈夫だけど外ではダメとか、パパにはいいけどママにはダメとか、そういうのってまだ難しいんですね。
まだそこまで成長していないのに無意識に大人の常識を適用してしまう
迷惑かけないとか、状況を察するとか、先読みして準備するとか、我慢するとか
できて褒めるのはいいけど、できないことを怒るのはまだ子供にとっては理不尽な時期があります。
その時期が来る前にできないことを怒るのは、まだハイハイの赤ちゃんに「早く歩きなさい」と怒るようなものです。
歩くのは目に見えるからできないからといって怒ったりしないけど、考えは目に見えないし、大人同士ではいちいち意識せずに無意識でそういう前提で人と接しているから、どうしても気づかずに子どもにもさせようとしてしまいがちです。
大人がまわりの目を気にして怒るケースも多いですね。
たしかに親としてまわりに迷惑をかけないことは大事だし、そういう姿を子供に見せることも大事です。将来的には身につけさせなければいけないことや、周りに迷惑になってしまうこともあるので時には叱ることも必要です。
しかし、大前提としてまだそこまで脳が発達していないこと、時間をかけて教える必要があることは頭に入れて、子どもがなるべく反発しないように教えるようにしましょう。
力による抑えつけは反発を生み、親が見ていないところでそれをする子になってしまいますからね。