「私たちが日常生活で直面するトラブルの多くは、実は自分自身が招いている」
そう言われたらどう思いますか?
この問いかけに、多くの人は「そんなはずない」と思うかもしれません。
でも例えば、こんな経験はありませんか?
- 期限ギリギリになってあわてて仕事を仕上げ、ミスを重ねてしまう
- 同じタイプの人間関係のトラブルを何度も繰り返す
- 無理なスケジュールを自分で組んでおきながら、「忙しい」とストレスを感じる
- 言わなくてもいいことを言ってしまい、後から後悔する
そのトラブルが起こる少し前まで時間を遡ってみると・・・
「確かに…」と思い当たる節があることも多いのではないでしょうか。
自分が起こしているなら自分で解決できる
実は、私たちの周りで起こるトラブルの多くは、無意識のうちに自分自身が選んだ行動や反応のパターンから生まれているのです。
たしかに、事故や災害、他人から受ける被害など、明らかに自分の責任ではない出来事もあります。
しかし、日常生活で遭遇する多くの困りごとの多くは、トラブルが起こる少し前まで時間を遡ってみると、それが起こる「きっかけ」を自分が作っていることが多いです。
でも、自分が起こしているなら自分で解決できるんだと思うと、希望が見えてきませんか?
承認欲求の罠~なぜ私たちは同じパターンを繰り返すのか
心理学者によれば、人は幼少期に形成された「心の癖」に従って行動する傾向があります。認められたい、愛されたい、安心したいという基本的な欲求が満たされなかった経験から、大人になっても無意識に以下のようなことをしてしまいます。
- 注目を集めるために問題行動を起こす
- 自分を不幸にする選択を繰り返す
- 自分の価値を低く見積もる
- 他者に過度に依存したり、反対に過度に拒絶したりする
こうした行動は本人も自覚なく無意識にやっていることが多いです。
こうした行動パターンに「そうかも」と気づくことが、変化の第一歩です。
子どもを承認欲求が引き起こすトラブルから守るために
私たち親にとって重要なのは、子どもが将来自分で無意識に引き起こすトラブルが多い子にならないよう、健全な心の土台を築くことです。
愛情欲求をしっかりと満たしてあげる
子どもが「自分は愛されている」と感じられる環境を作ることで、承認欲求から問題行動を起こす必要性が減ります。
抱っこやハグなどのスキンシップ、毎日の「おかえり」の声かけ、話をじっくり聞く時間など、日常の小さな積み重ねが大切です。
感情の言語化を助ける
「悔しかったね」「怖かったんだね」「楽しかったね」「嬉しかったね」と、普段から子どもが感情を表現できるように促します。
感情をうまく表現できない子どもは、感情を溜めこみがちになり、大人になって体調不良や問題行動として感情を表すことがあります。
適切な境界線を示す
「これは許される」「これは許されない」という明確な境界線を示すことで、子どもは社会の中で適切に自己表現する方法を学びます。一貫性のある態度が重要です。
自分で解決した経験を積ませる
小さな失敗や挫折を経験させ、「自分で問題を解決できた」という成功体験を積ませることが、将来の回復力につながります。
親自身の成長が子どもを救う
最後に、もしあなた自身が「自分で招くトラブル」のパターンに気づいたなら、それを変えようとする姿勢そのものが、子どもにとって最高の学びになります。
完璧な親である必要はありません。自分の課題に向き合い、成長し続ける親の姿こそが、子どもに最も強いメッセージを伝えるのです。
「なぜいつも同じことで悩むのだろう」と感じたとき、それは自分自身と子どもの未来のために、大切な気づきのチャンスかもしれません。