「何度言っても聞いてくれない…」
「叱るとすぐに言い返してくる」
「無視されたり、ふてくされたりしてしまう」
子育てをしていると、こんな場面に何度も出くわしますよね。特に、「これはちゃんと伝えたい!」 と思うことほど、子どもが聞いてくれなくてイライラしてしまうことも…。
でも、実は子どもが話を聞かないのには理由があるんです。
子どもは「叱られる」と分かった瞬間、心のシャッターを閉じてしまいます。これは、自分を守るための本能的な反応。だからこそ、ただ叱るだけでは言葉が届かないのです。
では、どうすれば子どもが素直に話を聞いてくれるのでしょうか?
叱る前に「これを言うだけ」で、子どもが聞き入れやすくなる方法をお伝えします。
叱る前に「良い行動を認める」と、子どもが素直に話を聞くようになる
「どうして話を聞いてくれないの?」と悩んでいるママにぜひ知ってほしいのが、叱る前に子どもの良い行動を認めるという方法です。
子どもは「叱られる」と感じた瞬間に心を閉ざしてしまいます。すると、親の言葉が届かず、話を聞こうとしなくなるのです。
しかし、叱る前に「良い行動」を伝えることで、子どもは安心して親の言葉を受け入れやすくなります。
たとえば、こんな場面を想像してみてください。
子どもが話を聞かなくなる理由

子どもは、親の表情や口調から「これから怒られる!」と察知すると、防衛反応として耳を塞いでしまうことがあります。
大人でも、頭ごなしに「なんでこんなことをしたの?」と言われると、言い訳をしたくなったり、反発したくなったりすることがありますよね。
子どもも同じで、「叱られる=否定される」と感じると、心を閉じてしまうのです。
では、どうすれば子どもに伝わりやすくなるのでしょうか?
いきなり怒る前に伝えたいポイントは?

ポイントは、叱る前に子どもの「できていること」や「頑張っていたこと」に注目することです。
具体的な例を見てみましょう。
① コップの飲み物をこぼしてしまったとき
✖ 「何やってるの!ちゃんと気をつけなさい!」
⭕ 「ちゃんと持って運んでたね」→「次は両手で持とうね」
→ 最初に「持って運んでいたこと」を認めると、子どもは安心して次のアドバイスを聞き入れやすくなります。
② 食事中に立ち歩いてしまったとき
✖ 「座って食べなさい!」
⭕ 「美味しそうに食べてたね」→「座って食べようね」
→ 「美味しそうに食べているね」と伝えることで、子どもは「食事が楽しいこと」を認めてもらえていると感じ、素直に指示を受け入れやすくなります。
このように、「まずは良い部分を伝えてから、次に改善点を伝える」 ことで、子どもは前向きな気持ちで話を聞いてくれるようになります。
この方法を続けると、子どもも親もラクになる
この伝え方を続けていくと、次第に子どもは「次はどうすればいいのか?」を自分で考えるようになり、叱る回数自体が減っていきます。
さらに、親自身も「どうしてこんなことするの!」と頭ごなしに怒る回数が減るため、気持ちがラクになります。
子どもとのコミュニケーションがスムーズになると、親子の関係もより良いものになっていきますよ。
この習慣を続けるためのコツ
では、どうすれば 「叱る前に良い行動を認める」 ことを習慣にできるのでしょうか?
① まずは1日に1回、意識してやってみる
いきなり完璧にやろうとすると、親自身が疲れてしまうこともあります。
まずは 「今日1回は、子どもの良い行動を伝えてみよう」 という気持ちで始めてみましょう。
例えば、こんなシーンで実践できます👇
- おもちゃを片付けている途中で遊び始めた → 「おもちゃを片付けようとしてたね!」と伝えてから「最後までやろうね」と促す
- 靴を揃えずに脱ぎっぱなし → 「靴を脱ぐのが早くなったね!」と伝えてから「揃えるともっとかっこいいよ」と声をかける
② イライラしたら、一呼吸おいて「良いところ探し」
子どもが思い通りに動かずイライラしたときは、すぐに叱るのではなく「何か良いところを探せるかな?」と考えるクセをつけるのがコツです。
例えば、ジュースをこぼしてしまったとき。
「またこぼした!」と怒りたくなるかもしれませんが、
「気をつけて運ぼうとしてたね」と まず良い部分を伝えてから、次の行動を教える と、子どもも素直に受け入れやすくなります。
③ 夫や周りの人と「できたこと」を共有する
「今日こんなふうに声をかけたら、子どもが素直に聞いてくれたよ」
「前よりも、叱る回数が減ったかも!」
こんなふうに、夫やママ友と話したり、日記やスマホのメモに書き留めたりするのもおすすめです。「続けていこう!」というモチベーションにつながりますよ。
子どもが「次はどうすればいいのか?」を考えた結果、できるようになったこと

この方法を続けていると、子ども自身が「どうすればもっとよくなるか?」を考えられるようになります。例えば、こんな変化が見られるようになります👇
① コップの飲み物をこぼしたとき
最初のころの子ども
「こぼしちゃった…」と焦る or 何も言わず黙り込む
親が『ちゃんと持って運んでたね。次は両手で持とうね』と伝え続けると…
⬇
子どもの変化
「次はこぼさないように、両手で持つ!」と自分で意識するようになる
→ 親が言わなくても、こぼさない工夫をしようとする
② 食事中に立ち歩いてしまったとき
最初のころの子ども
食べながらフラフラ歩き回る
親が『美味しそうに食べてたね。座って食べようね』と伝え続けると…
⬇
子どもの変化
「ちゃんと座って食べたら、お母さん嬉しいんだ!」と気づく
→ 自分から「座って食べる!」と言うようになる
③ 靴を揃えずに脱ぎっぱなしにしたとき
最初のころの子ども
玄関で靴を脱ぎっぱなしにして走っていく
親が『靴、早く脱げたね!次はそろえるともっとかっこいいよ』と伝え続けると…
⬇
子どもの変化
「靴を揃えたらお母さんが喜ぶ!」と気づく
→ 自分で「靴そろえたよ!」と得意げに報告するようになる
このように、「次はどうすればいいのか?」を自分で考え、行動に移せるようになる のが、この方法の大きなメリットです。
最初は親が声をかけてサポートする必要がありますが、続けていくうちに、子どもは自然と「次にやるべきこと」を考えられるようになりますよ。
まとめ|子どもが話を聞くようになる伝え方を試してみよう
✅ 叱る前に「良い行動」を認めると、子どもが話を聞きやすくなる
✅ 子どもは「叱られる=否定される」と感じると、心を閉ざしてしまう
✅ 「まず良い点を伝えてから、改善点を伝える」ことで、子どもが前向きに受け入れられる
✅ この方法を続けると、子どもも親もストレスが減り、関係が良くなる
「完璧にできなくても大丈夫!」
まずは、1日に1回でも意識して、子どもの良い行動を伝えてみましょう。 きっと少しずつ、子どもの反応が変わっていくはずですよ。