つい子供を怒ってしまう…そんな親でも子供の自己肯定感を高めるステップ

子供との関わり方

「なんでこんなこともできないの?」
「もう何度も言ってるのに…」

ついカッとなって子供を怒ってしまい、後で 「あぁ、またやってしまった…」 と後悔する。
そんな経験、ありませんか?

親として 「子供をもっと褒めてあげたい」「自己肯定感を高めてあげたい」 と思っているのに、現実はついつい厳しい言葉が先に出てしまう…。

でも、大丈夫です。
自己肯定感は、完璧な親でなくても、ちょっとした接し方の工夫で育てることができます。

ポイントは、たった2つだけ。
「怒る回数を1回減らす」
「お母さんはそう思ってるよ」を伝え続ける

「今のままじゃダメ」と焦る必要はありません。
100回怒ってしまうなら、まずは99回に減らせばOK。
完璧を目指すのではなく、「できることを少しずつ増やしていく」ことが大切なのです。

この記事では、「つい怒ってしまう…」そんな親でもできる、子供の自己肯定感を高めるシンプルな方法 をお伝えします。

今さらだけど自己肯定感って? なぜ子供にとって重要なの?

「自己肯定感」という言葉は、最近よく耳にするようになりましたが、その意味を正確に理解している人は意外と少ないかもしれません。

自己肯定感とは、「自分はこのままでいい」「ありのままの自分を受け入れられる」 という気持ちのことを指します。

これは、「自分は特別に優れた存在だ」 と思うこととは違います。
また、「何も努力しなくても大丈夫」 という意味でもありません。

むしろ、自分の長所も短所も受け入れた上で、「それでも大丈夫」と思える感覚 です。

例えば、
「勉強が苦手でも、自分には他に良いところがある」
「失敗しても、また頑張ればいい」
「みんなと違っても、自分には価値がある」

このように、自分を否定せずに前向きに生きる力 が、自己肯定感なのです。

なぜ、今、子供にとって自己肯定感が重要なの?

自己肯定感が子供の成長に大きな影響を与えることは、世界中の研究でも明らかになっています。
自己肯定感の高さは、単に「気持ちが楽になる」だけでなく、学力・運動能力・人間関係・将来の仕事や収入 にまで影響を与えることが分かっています。

では、具体的にどのような違いが生まれるのでしょうか?

自己肯定感が低い子供の特徴

自己肯定感が低いと、子供は以下のような悩みを抱えやすくなります。

「どうせ僕なんて…」が口癖になる
 → 自分に自信がなく、チャレンジを避ける

失敗するとすぐに諦めてしまう
 → 小さなミスでも「もうダメだ」と落ち込み、行動をやめてしまう

他人と比べて、自分を否定しがち
 → 「〇〇ちゃんの方が勉強ができる」「僕はあの子よりダメ」と思い込む

人間関係が不安定になりやすい
 → 「嫌われたらどうしよう」「本当の自分を出したらダメかも」と不安を感じる

いじめられやすくなる
 → いじめられても「自分が悪い」と思い込み、助けを求められない

心の健康にも悪影響が出る
 → 自己肯定感が低いと、うつ病・不安障害・摂食障害になりやすいことが研究で分かっている

このように、自己肯定感が低いと、子供は何をするにも「自信がない」という壁にぶつかってしまう のです。

自己肯定感が高い子供の特徴

一方で、自己肯定感が高い子供は、以下のような良い特徴を持っています。

「失敗しても大丈夫」と思える
 → 失敗を前向きに受け止め、次の挑戦につなげることができる

挑戦する意欲がある
 → できる・できないに関わらず、新しいことにチャレンジできる

いじめられにくい、またはいじめを止められる
 → 自分に自信があるため、いじめられたときに「やめて」と言えたり、他の子を助けたりできる

人間関係が良好になる
 → 自分を大切にできるからこそ、相手のことも大切にできる

学力や運動能力も伸びやすい
 → 「やればできる!」と信じられるため、努力を続けられる

つまり、自己肯定感が高い子は、自分を大切にしながら、周りとも良い関係を築き、人生を前向きに生きることができる のです。

研究が示す「子供時代の自己肯定感」と人生の関係

自己肯定感は、単に「子供時代の生きやすさ」だけでなく、大人になってからの人生にも影響を与えます。

ある研究では、7歳~9歳の子供1,000人を26歳になるまで追跡調査 した結果、自己肯定感が高い子供と低い子供では、以下のような違いが出たことが分かっています。

📌 学力 → 自己肯定感が高い子の方が、成績が良くなりやすい
📌 経済力 → 自己肯定感が高い子の方が、将来的に収入が高い傾向にある
📌 健康 → 自己肯定感が高い子の方が、健康状態が良好(BMIが適正範囲)
📌 精神面 → うつ病や不安障害になるリスクが低い
📌 犯罪率 → 自己肯定感が高い子は、犯罪や非行に走る割合が低い

この研究からも分かるように、子供時代の自己肯定感は、大人になってからの人生を左右する大切な要素 なのです。

親ができること:「自己肯定感が低いとダメ!」と焦らないこと

ここまで読んで、
「うちの子、大丈夫かな…?」
と不安に思った方もいるかもしれません。

でも、大丈夫です。
自己肯定感は、どんな子でも、どんな年齢からでも育てることができます。

大切なのは、「自己肯定感が低いからダメ」と焦るのではなく、「今日からできることを始める」こと。

この後の章では、「つい怒ってしまう…」そんな親でもできる、自己肯定感を高めるシンプルな方法を紹介します。
まずは、小さな一歩から、一緒に始めてみませんか?

つい怒ってしまう親でもできる!自己肯定感を高める3つの方法

自己肯定感が大切なのは分かっていても、「じゃあ具体的にどうすればいいの?」と思う方も多いでしょう。特に、つい怒ってしまう親にとっては、「怒らない育児」が理想とは分かっていても、現実は難しいもの。完璧を求めると余計にイライラしてしまい、結局また怒ってしまう…という悪循環に陥りがちです。

でも、自己肯定感を高めるために、完璧な親になる必要はありません。むしろ、「少しずつ改善する」ことの方が大切です。ここでは、すぐに実践できて、子供の自己肯定感を高める3つのシンプルな方法をご紹介します。

1.100回怒るのを、まず99回に減らす

つい怒ってしまう自分を責めるのではなく、「いきなりゼロにするのは無理」と割り切りましょう。完璧を求めると苦しくなるので、まずは「昨日より1回でも少なく怒る」ことを目標にしてみてください。

例えば、「子供が宿題をやっていない」「部屋が散らかっている」など、いつも怒ってしまう場面があるはずです。そのうちの1回でも、「怒らずに済ませる」ことができたら、それでOKです。「今日1回だけ我慢できた!」と考えるだけでも、親のストレスが軽くなります。

また、怒りすぎたときは「ごめんね」と素直に伝えることも大切です。子供は親の言葉や行動から学ぶため、「謝ることは恥ずかしいことではない」と教える機会にもなります。

2.「お母さんはそう思ってるよ」を伝え続ける(アイメッセージ)

自己肯定感が低い子供は、親から褒められても「そんなことない」と否定することが多いもの。これは、自分に自信がないために、良い評価を受け入れられないからです。

例えば、子供が「どうせ僕なんて…」と言ったときに、「そんなことないよ!あなたはすごいよ!」と返しても、子供は「いや、違う」と思ってしまうことがあります。

そんなときに使えるのが、「お母さんはそう思ってるよ」という言葉。これを使うと、子供は「親が自分をどう見ているのか」を理解しやすくなり、少しずつ自己肯定感を育てることができます。

例えば、 ❌ NG例:「あなたは優しい子なんだから!」(→ 子供が否定する可能性大) ⭕ OK例:「お母さんは、あなたが優しい子だと思ってるよ」(→ 子供の心に届きやすい)

子供が「そんなことない!」と言っても、気にせず繰り返すことが大切です。何度も伝え続けることで、少しずつ「もしかしたら、お母さんが言う通りかもしれない」と思えるようになります。

3.子供の「小さな良いところ」を見つけて伝える

自己肯定感を育てるには、「子供の良いところを見つけて伝える」ことが重要です。しかし、多くの親は「特別な才能」や「成績の良さ」に目を向けがちです。でも、本当に大切なのは、日常の些細な良い行動に気づくこと。

例えば

「今日、元気に挨拶できたね!」
「お友達に優しくできたね!」
「最後まで諦めずに頑張ったね!」

こうした小さなことを認めてあげることで、子供は「自分は価値のある存在なんだ」と感じるようになります。

ここで大切なのは、「評価ではなく、認める」こと。例えば、「すごいね!」「偉いね!」と言うよりも、「お母さんはあなたが〇〇しているところを見て、素敵だと思ったよ」と伝える方が、子供の心に響きやすくなります。

自己肯定感を育てるために、親自身も楽になろう

自己肯定感を育てるのは、子供だけではなく、親自身の心の持ち方も重要です。なぜなら、親が「完璧にやらなきゃ」と思いすぎると、それがストレスになり、結局子供に対して厳しくなってしまうからです。

だからこそ、「100点の親」を目指すのではなく、「昨日より少し良い親」を目指しましょう。自己肯定感はすぐに高まるものではなく、毎日の積み重ねで育まれます。

親がリラックスしていれば、子供も安心して成長できます。「うまくいかなくても大丈夫」と思えることこそが、子供の自己肯定感を育てる土台になるのです。

怒る回数を1回減らすだけでもOK
「お母さんはそう思ってるよ」を繰り返し伝える
小さな良いところを見つけて認める
親自身も「完璧じゃなくていい」と思うことが大事

たったこれだけで、子供の自己肯定感は少しずつ育ちます。焦らず、できることから始めてみましょう。あなたの言葉や態度が、子供の未来を変える力になるのです。

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