「自分がされたらどう思う?」が子どもに伝わらない…そんな経験ありませんか?

「おもちゃを取ったら、お友だちが泣いちゃったよ。自分がされたらどう思う?」「叩いたら痛いよね。もし自分が叩かれたらどう思う?」
こんなふうに声をかけたこと、ありませんか?
私自身、何度も言ったことがあります。
でも、そのたびに子どもはポカン…😐 まったく響いていない様子。「どう思う?」と聞いているのに、返ってくるのは
「わかんなーい」「別に」「平気」
という反応…。「いやいや、そうじゃなくて!もっと相手の気持ちを考えてほしいのに…😣💦」そう思ってモヤモヤしたことがあるママも、多いのではないでしょうか?
実は、これには ちゃんとした理由がある んです!
なぜ「自分がされたらどう思う?」が効果が薄いのか?
「相手の気持ちを考えようね」という思いを込めて、子どもに 「自分がされたらどう思う?」 と問いかけることはよくあります。でも、実はこれ、幼い子どもには まだ難しい のです。
幼児は「他人の気持ちを想像する力」が未発達
3〜6歳くらいの子どもは、まだ他人の立場に立って考えるのが苦手 です。発達心理学では、 「他人の気持ちを想像する力」は小学校高学年〜中学生ごろに発達 すると言われています。
つまり、幼児期の子どもに 「お友だちが叩かれたらどう思う?」 と聞いても、すぐにはピンとこないのです。たとえば、4歳の子に「お友だちが叩かれたらどう思う?」と聞いても、
💭 「わかんない」「別に」
という返事が返ってくること、ありませんか?これは 冷たいのではなく、そもそも理解が難しいから なんです。
「自分ごと」として考えにくい
子どもは「自分が経験したことのある感情」なら理解しやすいですが、他人の気持ちを想像するのはまだ難しい もの。たとえば、「自分が叩かれたらどう思う?」と聞かれても、
💭 「痛くないもん」「僕は平気」と言われてしまうことも…。
ママとしては「いや、そこはそうじゃなくて!」と思いますよね💦
でも、これは 「相手の痛みを想像できない」のではなく、「自分の体験として考えられない」 からなんです。では、どうすれば子どもに伝わりやすくなるのでしょうか?
子どもに響く!効果的な伝え方とは?
「自分がされたらどう思う?」では伝わりにくいなら、どうすればいいのでしょうか?
ポイントは「大好きな人」を例に出すこと です!
「ママが叩かれたらどう思う?」
例えば、お友だちを叩いてしまったときに、こう聞いてみましょう。
💬 「もしママが叩かれたら、どう思う?」
すると、子どもは 「ママが叩かれたらイヤ!」「ママ、痛いって言うよね」 と考えやすくなります。
→ 「ママ」という身近で大切な存在に置き換えることで、子どもは「自分ごと」として理解しやすくなります。
「パパの大事なリュックが取られたらどう思う?」
例えば、おもちゃを取り上げてしまったときには、こう聞いてみましょう。
💬 「もしパパの大事なリュックを誰かが勝手に持って行ったら、パパはどう思うかな?」
このように 身近な家族や大好きな人の気持ちに置き換えると、子どもは「イヤだな」と共感しやすくなります。
「赤ちゃんに同じことをしたら?」も効果的
もし弟や妹がいる場合は、こんな聞き方も有効です。
💬 「もし赤ちゃんがそれをされたらどう思う?」
すると、 「赤ちゃんが泣いちゃう」「かわいそうだね」 というように、子どもなりに考えることができます。
「大好きな人がされたら?」で思いやりを育てよう
子どもに「自分がされたらどう思う?」と聞いても、なかなか伝わりにくい理由は、幼児期の子どもはまだ他人の気持ちを想像するのが難しいから でした。
でも、「大好きな人がされたらどう思う?」と聞くことで、子どもは自分ごととして考えやすくなります。
🌱 今日からできる!伝え方のポイント
✅ 「ママが叩かれたらどう思う?」 → 身近な存在で考えやすい
✅ 「パパの大事なリュックが取られたらどう思う?」 → 物を大切にする気持ちが育つ
✅ 「赤ちゃんに同じことをしたら?」 → 小さな存在を守る意識が育つ
このように、身近な人や大切なものに置き換えて伝えることで、子どもは「イヤだな」「悲しいな」と感じやすくなります。
💡 この方法を続けるとどうなる?
こうしたやり取りを積み重ねることで、子どもは少しずつ 「他の人も自分と同じように感じるんだ!」 ということを理解できるようになります。
最初はうまくいかなくても大丈夫。繰り返し伝えることで、子どもの共感力が育ち、思いやりのある行動が自然にできるようになっていきますよ。